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 09 開聞岳周辺ドライブ 2/08(土) 09
      

   旅の行程  指宿駅 ⇒ 山川 ⇒ 開聞岳 ⇒ カンランセキビーチ ⇒ 西大山駅 ⇒ 池田湖 ⇒ 長崎鼻 ⇒ 指宿〜鹿児島駅 ⇒ 自治会館泊



  憧れの開聞岳

   ・沖縄を訪れる度に、飛行機から見えるその形。半島の突端にある珍しい位置と、薩摩・大隅両半島との位置関係の美しさ。
    成層火山の肩に火口湖を備えた形の見事さ、にあこがれていました。

   ・フィリピン海プレートが沈み込み、上側のユーラシアプレートが摩擦で溶け、液状化した岩石が膨張して列状に地表面に出る、火山フロント。
    その上に浮いている鹿児島は、地溝となっていて、火山の高さは低く、海底火山も多い。

   ・鹿児島湾北部は姶良カルデラの大噴火と陥没で形成され(29,000〜25,000年前)、湾中部は阿多北カルデラ(1万年前)に、
    湾南部は阿多南カルデラ(1万年前)により形成された。

   ・阿多南カルデラの外輪山では、5500年前に大噴火をおこし、池田湖、鰻池など薩摩半島南部の火山地形を形成した。
    4,400年前、外輪山の一部から開聞岳が噴火を始め、約2,000年掛って現在の美しい成層火山を作り上げた。


   ・九州中南部は全て火山地形で、鹿児島湾など、見渡す限りの火山と外輪山。その陥没地形に、土壌は全て火山灰土である。
    これらの自然条件によってこの地方には独特の美しい自然が形成され、独自な風土に人々が住んでいる。

    そして、この自然がよくも、悪くも、先史時代の文化に大きな影響を与えてきた。
 
 
01指宿駅 指宿駅近くのトヨタレンタカーで借りて、経路や訪問地を相談し、丁寧に教えてもらえました。
世界的温泉地 指宿駅一泊9000円からの宿
砂蒸しが必須条件
JR指宿枕崎線黄色の菜の花電車だ 
ドライブ予定地Googlemap 薩摩半島南部の火山活動履歴Wikipedia南薩火山群
数字は噴火年代
 
南薩摩の早春。菜の花のじゅうたん 池田湖から見る開聞岳。
 ←地表の穴はマールと言われる噴気孔です。(池田湖、鏡池、鰻池など)後出。


 02山川湾
山川湾付近から左に溶岩ドームが見えました。通常は火山内部やマグマ溜まりに入った溶岩が冷えてできるものです。
沖縄県久米島海中で見たのが最後でした。びっくりして道路沿いの店で山の名前を聞きますと、わからないけどスヌーピー山と言っています。とのこと。

私はこのような地形は、火山の中ででき、周囲の岩石が崩壊して残ったものと思っていたので、付近にそんな火山があったのかと行ってみることにしました。

山川地区に入った経路 スヌーピー山(竹山)近付くと周囲全てが畑で、海が明るく輝き その美しさに、一瞬で打ちのめされました。冬の枯野を旅していたのに、 ここだけには青々とした緑の野か広がり、端正に手入れされた畝が 延々と続き、まるでこの世のものではないかのように見えました。 なぜこんなに心を揺り動かされたのかわかりません。
私は、涙しそうになりながら、次々とシャッターを切り、車を進めました 昨夜の宿のバイキングの温野菜はここ産のものだと分かりました いろいろな思いが駆け巡った。なぜここには集落がなく農地ばかりなんだ 黒沢映画に出てきそうなほど美しい景色だ。きっとこの時期だけだ 集落や人家の見えない農地は北海道以来だ 立派な温室が見え始めると近代的な農業の様子がわかってきました
まだ頂上を雲に隠している開聞岳からバスが来ました 開聞駅 長崎鼻
     知林ヶ島入口
指宿駅 なのはな館
と行先表示がありました。観光用周遊バスがあるようです。 そういえば、宿で老人たちが周遊バスに乗ろうと誘い合っていました。 この大量の熱量の排出と山川の名で地熱発電所を思い出しました。 発電所が使用済みの蒸気を農民に提供しているのだと思いました。
  写真拝借
スヌーピーが上を向いて寝ている姿に似ているとのことです。
正しくは竹山といい、竹山神社が麓にあります。
登山家がフリークライミングしたそうですが、頂上には到達しなかったそうです。

山の成因
溶岩が地殻に陥入し、マグマ溜まりを作ったが噴火せず、凝固し軽くなって地表に押し出されたものです。
これは、屋久島の成因を知って気づきました。

硬くつるつるの花崗岩で、風化しにくく、植物が生えにくい。奇妙な形に見えるのでよく目立ちます。
石垣島野底岳もそれである。
このような地形は日本中いたる所にあることもその後知りました。決め手はつるつるの花崗岩です。
 

  指宿市山川町伏目地区(山川町西部方面)には集落がなく一面の農地である。このような土地利用は何らかの規制のかかった土地であったか、
  あるいは軍用地、などの歴史があったのかもしれない。必死に調べたが真相は不明。しかし、「開拓または開発」の文字が入ったネット文書を見た。

  もしかすると地元の人たちに聞けば面白い事実が浮かび上がるのかもしれません。


 03山川地熱発電所 出力3万キロワット

   原発問題、や、再生可能エネルギーの利用、などで話題の国内で稼働する地熱発電所です。何度か聞いたことがありました。
   それと、JR山川駅は鉄砲水で駅ごと列車が流されて大変な被害が出た所ではないかと思うんだけど、データが出てこない。

入り口とても小さな発電所でどう見ても 来客棟実証実験に及ばない程度のささやかな 発電機
蒸気タービン見本施設でした。
それと、来る途中で
蒸気タービン見本盛んに湯気を上げていたのは、なんと、 変電施設地熱発電所の設備を見て、地元農家が 送電線
自分で井戸を掘り、蒸気を取り出して、 温室暖房に使い、余った熱を捨てていた 発電所では、くみ上げた蒸気は冷やして もう一度地層に返しているそうです。 そういう契約で建設したんでしょうね 自然エネルギーの利用は大変困難であると理解できました。

 05開聞岳周辺ドライブ ―川尻海岸とオリビン―
農地に囲まれたお山はすっきりとしてきれいだ。 開聞岳には菜の花がよく似合う 冬の二月にもかかわらず青々とした畑地に囲まれ 悲しいほど美しい 開聞町川尻の漁港 カンランセキの海岸
開聞岳から噴出した鉱石
テレビで放映されたため連日全国からカンランセキ採取に人が押し寄せ なくなってしまいました。世界で唯一のカンランセキビーチだったのに 愚かなことをしたものです。何が起こるか予想できたはず。取り返しが つきません。
私は開聞岳が好きです。
カンランセキビーチへは写真の建物が目印です0993-32-5584  写真のカンランセキは採集に来ていた小学生のものを撮影しました。

 遺跡の出土物を勝手に持ち去ってしまう人同様、これは、私には耐えられない行為でしたが。

 07西大山駅 
JR最南端の駅で、青春18切符のポスターになって大変有名になりました 心がキュッとなる美しさです 最南端の標識と大山駅 列車は市は暫く停車して観光客に写真を撮らせてくれます 駅はボランティアによって運営されています。 広大なキャベツ畑
小海線沿線のようでした

08池田湖
6400年前の火山活動でできたカルデラ湖 阿多南カルデラの活動の一端である 池田湖・鰻池等の
マール群(湖沼群)
池田湖にイッシーありと騒いだ時もあった 今は穏やかなパラダイスになっている 南方種ウナギの
大ウナギの生息地
薩摩富士開聞岳が美しい
 
09長崎鼻 薩摩半島の南端。浮世絵の様な構図の開聞岳が見られる場所です。
眺望のよい突端にあり、周辺には観光施設がある。 開聞岳の肩の火口湖も美しく見える 大隅半島の島影も一望できる 大隅半島突端佐多岬が見える 海岸線が画面を斜めに切り、水平線上に三角の薩摩富士。秀作の構図 溶岩の鉄分が赤さびとなった海岸
長崎鼻の岬と灯台 条件によっ薩南諸島が一望できるようです  なぜか山川町南西部への入植は現代になってからなのでしょうか。

 計画的な近代農業が行われています。
 火山性の土地で地表近くまで地熱が上がってくる一方、
 火山灰土壌で貧栄養。水利も不便だったと考えられます。
 このため、現代長崎鼻近くにも大型観光施設を誘致できる土地があったようです。

 ここは年間を通して気候温暖な土地。
 いいところでした。
長崎鼻リゾートキャンプ場

花公園

長崎鼻パーキングガーデン

長崎鼻




11指宿駅〜鹿児島湾と自治会館ホテル 鹿児島駅観光案内所
指宿駅待合のベンチ楽しいデザインです ボランティアの手で花いっぱいの駅 菜の花はいいですね
高価な花でなく庶民的
南九州の広大なカルデラ気が遠くなりますね 鹿児島湾の幅と阿蘇カルデラ外輪山の幅は同じ 沿線の港
噴煙を上げる桜島。姶良カルデラが生きている証拠 九州の火山帯は全て活火山。いつ巨大噴火を起こすかわからない 鹿児島自治会館ホテル
この日関東に大雪が降り全国で飛行機が停止。鹿児島のホテルは満杯。
そんな中鹿児島駅観光案内所の女性係員が三十数件も電話して宿を見つけて下さいました。心より感謝しています。