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 縄文を旅する3 北の縄文 北東北~南北海道旅 20  2013.10.10(木)


  恵庭市郷土資料館 北海道恵庭市南島松157-2  0123-37-1288  

   遺跡について
        縄文後期晩期(3000年前)の漆製品で有名なカリンバ遺跡を中心とした展示。

    時代 縄文時代~近世アイヌ時代(7000年前~)

    交通 レンタカー推奨

    見所 縄文後期晩期の漆製品や合葬墓。縄文、続縄文、擦文、オホーツク文化期の遺物

        小さな博物館ですが、珍しい展示物が沢山あり、大変勉強になりました。
        是非皆さんにも登館していただきたいと思います。

    北海道の火山 北海道では火山が密接な関係にあります。
                 今まで触れなかったこと自体が間違いです。
                火山・火山帯・カルデラ 01 02 03 04 05
図表拝借 図をクリックすると大きくなります

 縄文を旅する3 北の縄文 北東北~南北海道旅 20  2013.10.10(木)


  恵庭市郷土資料館 北海道恵庭市南島松157-2  0123-37-1288  

   遺跡について
        縄文後期晩期(3000年前)の漆製品で有名なカリンバ遺跡を中心とした展示。

    時代 縄文時代~近世アイヌ時代(7000年前~)

    交通 レンタカー推奨

    見所 縄文後期晩期の漆製品や合葬墓。縄文、続縄文、擦文、オホーツク文化期の遺物

        小さな博物館ですが、珍しい展示物が沢山あり、大変勉強になりました。
        是非皆さんにも登館していただきたいと思います。

    北海道の火山 北海道では火山が密接な関係にあります。今まで触れなかったこと自体が間違いです。
                火山・火山帯・カルデラ 01 02 03 04 05


 恵庭市郷土資料館  直線道路はとても北海道的です。走ってみると楽しいよ。

恵庭市は一辺1㎞の碁盤の目に区画された都市です。 郷土資料館 写真拝借どこから見るとこう見えるのか 駐車場からはこう見える普通はこうしか見えない 館内展示 合葬墓の全景
 写真拝借照明をつけて撮影したらしい
館内展示 展示風景
 写真拝借私が行ったときは暗かった
 
 合葬墓 カリンバ遺跡 縄文時代後期後葉(3000年前)に一つの土坑に複数の死体を埋葬する。大変特殊な例です。

                冬の土壌凍結期や降雪期の死体は今も昔も困りものです。放置すると野犬や狼に食い荒らされる。
                あらかじめ掘っておいた土坑に集団埋葬したのでしょうか。

123号土坑墓5体を埋葬。中央は男性的両側に女性的遺体 119号土坑墓2体を埋葬。女性的と男性的遺体 118号土坑墓もっと沢山の遺体かもしれない 119号土坑墓同一反復しました。ぺこ

  ※男性的・女性的 の意味は、埋葬跡に男性または女性の装飾品が出たことから、そのように類推している。
 
 柏木B遺跡 縄文時代後期後葉(3100年前)  環状土籬かんじょうどり)から出土

         男性の墓には石棒など。女性の墓には石皿磨石が副葬される。

柏木B遺跡全景 石棒縄文時代後期後葉3100年前 交易品の石棒が祭祀で重要だったのかも←環状土蘺上に配石遺構があった特異な例 ヒスイ製 連珠
ヒスイ製連珠新潟県との交易品
穴あけの図
完成品を交易したはず

アンギン編みではない
手形足形土器出土

←毛糸のような暖かそうな編み布が出土。
交易品か
奇妙な装飾の鉢形土器
把手付双口土器
大変特異な形状の土器
大型石斧
足形土器を加工した足型に模様を描いたのは初めて見た

  連珠(ビーズの首飾り)はアイヌが大好きなもの。 この遺跡は彼らアイヌの祖先のものでしょうね。
 
 西島松5遺跡 縄文時代後期後葉~晩期前葉(3000-2500年前)   漆塗り櫛 漆塗り玉 環状漆塗り製品が出土

漆塗り輪 漆塗り玉 漆塗り腰飾り
 
 カリンバ遺跡  ・縄文時代後期後半から晩期初頭にかけての竪穴住居、土坑、土坑墓、焼土などを検出した
           ・副葬品は赤漆塗り櫛と玉類の組み合わせが基本で、他に各種漆製品、石棒、土器を伴う

           ・カリンバ遺跡は9000年前の縄文早期から鎌倉時代のアイヌ文化期までの数千年に渡る遺跡の集積が見られるところだそうだ。
            ここでは縄文時代について展示されている。と信じている。

           ・豊富で多種多様な漆芸作品は、ここに漆芸工房があったのか、それとも交易で手に入れたのか。
            同じことが、大量の玉類・装身具にも言える。 まるでリッチな貴族ばかりが住んでいたみたい。

櫛、腕輪、髪飾り 櫛と額飾り 123号合葬墓 119号墓出土品玉と勾玉の装飾品

勾玉「の」字状石製品の頭の空洞がなくなったものと考える説もある
連珠
動物の牙か「の」字なのか、その他なのか?
首飾り 漆塗り装身具これらの玉に漆を塗っていたのか。 腕輪と櫛腕輪の素材は木か皮か石か 石棒重い非実用の石棒は、
どう使ったものか
壺形土器 サメの歯と漆塗り装身具 装身具 サメの歯の装身具
勾玉について
漆塗り装身具について
首や胸の飾り物
腰の飾り物

3000年前の装い
漆塗り装身具 首飾り 櫛 ブレスレット 首飾り 勾玉状土製品
ヒスイ勾玉 土製耳飾り
勾玉(まがたま)は弥生の印象だが縄文から  沢山の装飾品は、豊かな交易品の存在を示す。

 それほど海産物が豊かな土地だったのでしょう。

 壺形土器 は弥生時代に出現するもので、これ以前の出土は、南九州の縄文早期7500年前上野原遺跡から出土します。
          まことにオーパーツな土器です。
 

 恵庭の台地
   恵庭市郷土資料館は、恵庭の大地とそこに息づく動植物たち、そして7000年の昔から現代に至る人々の暮らしを、貴重な資料や精緻な模型で
   綴っています。
   北海道南西部のこの地域には沢山の火山があり、変化に富んだ自然を形成しています。
恵庭の大地 自然史展示 支笏湖と火山群火山活動によって更新された土地には豊かな生命活動がはぐくまれることが多い 火山灰の流れ 恵庭の大地

  火山地帯の風下に当たるこの地域は、火山の被害にも、恩恵にも遭遇した地域です。
  火山と縄文文化の関係をもっと追及するべきですね。すみません。

 擦文土器  カリンバ遺跡出土 擦文土器はヘラでこすった痕の付いた土器です。

         擦文時代 7世紀頃~13世紀(飛鳥時代から鎌倉時代後半)にかけて。
                本州の土師器の影響を受けた擦文式土器を特徴とする。
 
擦文後期土師器風の土器を作ったということは、
この時代に内地人が来て教えたことになる。
意外にアイヌと和人は深い交流があったようだ。 擦文中期 銅椀
皇朝十二銭 蕨手刀 擦文前期作られ始めてすぐに交易で手に入れたようだ 須恵器(杯) 擦文前期北海道式古墳出土 擦文土器 擦文前期 皇朝十二銭
奈良・平安時代に日本で鋳造した12種類の銭貨の総称。

和同開珎(708)・万年通宝(760)・神功開宝(765)・隆平永宝(796)・富寿神宝(818)・承和昌宝(835)・長年大宝(848)・饒益神宝(859)・貞観(じょうがん)永宝(870)・寛平大宝(890)・延喜通宝(907)・乾元大宝(958)で、いずれも小形円板状、中央に正方形の穴がある。本朝十二銭。
 
 先住の人々  恵庭の火山性土壌の豊かな大地に7000年前から人々が住み着いていました。
          川の中流域に沢山の遺跡が集中。平坦な河川は、釧路湿原のような穏やかさと豊かさの土地だったのでしょう。

          つまり、遡上する鮭を捕獲しやすい漁場がこの付近にあり、植物資源も利用しやすかったのでしょう。

          恵庭市遺跡分布図では 沢山の遺跡が点在して、豊な土地だったことがわかる。
同一反復しました。ぺこ 北海道先史時代年表
旧石器人の石器
 21000年前
柏木B遺跡 縄文前期
7000年前~続縄文まで
柏木B遺跡土壙墓に立石 石棒 石剣
北海道式墓地にも立石・立柱があったのですね。
両頭石槍 縄文前期
 両頭尖頭器は北海道全土で出土している。リンク先5頁

 両頭石槍は以前に一件だけ見たのですが、
 南北海道か北東北か、中部地方だったか忘却

 北陸でも出土していた
 
  恵庭の先史時代年表 ユカンボシE遺跡が恵庭市で最も古い。7000年前。
旧石器~縄文前期北海道の縄文時代は本州より遅れて始まり、
草創期はなく、早期から始まる
早期~晩期縄文前期中期の
縄文海進・地球温暖化から
北海道でも文化が花開く。
晩期~続縄文地球は寒冷化が始まったが、北海道にはあまり影響を与えなかったのか? 擦文~近世アイヌ平安時代からアワ・キビが栽培され、その頃、北海道式古墳が作られた
 

 土器と弓矢と丸木舟   恵庭地方独特の土器・石器が出土しています。 特に環石=環状石斧 

恵庭特有の道具
  オロシガネ状土製品
  動物形土製品
  環石=環状石斧必見
手形・足形付土器 縄文早期土器東釧路Ⅲ式土器
東釧路Ⅱ式土器
貝殻文土器
縄文早期土器東釧路Ⅳ式土器
中茶路式土器
コッタロ式土器

土偶
打製石偶
石偶
石錐 石鏃 石斧
へら形スクレイパー
 つまみ付ナイフ
縄文前期前葉の土器大麻Ⅴ式土器
静内中野式土器
縄文中期土器円筒上層b式土器
オサツ式土器
円筒上層c式土器
縄文早期前期の
石皿・すり石
早期の砥石 前期の石鋸矢柄研磨器 石槍 石鏃 縄文中期の土器北筒式土器
柏木川式土器
天神山式土器
縄文後期の土器ウサクマイC式土器
タプコプ式土器
伊達山式土器
縄文後期石斧 削器 石槍 縄文後期つまみ付ナイフ
敲き石 石皿
縄文時代後期末~晩期初頭の土器手稲式土器

最右翼下段は尿瓶形土器
右から晩期前・中・後葉の土器晩期後葉
晩期中葉
晩期前葉
環石=環状石斧
 初めて見た石器です。
縄文早期~弥生後期まで使用の武器だとは。
 ニューギニアにもある旧石器期からの石器。

 他の博物館ではなぜ展示していないのか。
 戦乱の証拠か
 

 柏木B遺跡環状土籬 縄文時代後期後葉 3000年前
環状土籬は3000年前の共同墓地
ストーンサークルの影響を受けた北海道独自のもの
環状土籬模型    気候が寒冷化し、環境圧力が高まると、人々の生活や心理にも
 深い影響が現れてくる。

 抜歯などという、奇妙なイニシエーションを初めたり、
 同じ血縁の同族意識が高まり、共同墓地を作ったり。

  ストーンサークルもマウンドも同じような発想なのでしょう。


 擦文・オホーツク・北大・式土器 撮影順序が逆で、修正できないまま掲載しています。すみません。

擦文前期北大Ⅲ式土器 擦文土器 オホーツク式土器 須恵器
北大Ⅱ式土器
鋤先 炭化横櫛 紡錘車 擦文時代の石器砥石 敲石 掻器 続縄文後半の土器須恵器 北大Ⅰ式 続縄文時代後半の土器北大Ⅱ式
金属器
続縄文後半   
  ~擦文前期耳輪 刀子 鎌
擦文時代の竪穴住居 続縄文初期の
金属器の使用
続縄文時代前半恵山式土器 続縄文時代後半天王山式系土器
後北式C2・D土式器
後北B式土器
続縄文時代後半の製品玉・紡錘車・掻器・靴形石器
 
 ユカンボシ遺跡 縄文後期晩期 クマの水差し ユカンボシ遺跡は縄文中期から始まる長期に渡る遺跡です。ここでは後期晩期を取り上げています。
縄文時代後期手稲式土器 縄文後期手稲式土器  とっくり形・注口形など 縄文時代後期末~晩期初頭の土器 クマの水差し
縄文時代晩期
愛嬌のある顔ですが、なぜ逆さまに?
縄文時代後期 縄文中期の石器ウサクマイC式 タプコプ式 伊達山式 土器 柏木川式土器 縄文中期柏木川式 天神山式土器 縄文中期の
円筒上層b式土器
縄文中期円筒上層b式土器 静内中野式土器 オサツ式土器
円筒上層c式土器
オサツ式土器
円筒上層c式土器
縄文中期
円筒上層b式土器
オサツ式土器
クマの水差し
 頭部が逆さまになっていることから、儀式用と思います。
 なぜ、切り落とした首を表す逆様なのでしょう。

 それとも単なるデザインでしょうか。
 
 アイヌモシリ(アイヌ時代  鎌倉時代後期~ 13c以降) 蝦夷について

      北海道では旧石器以降、南方系人類の流入と、北方系民族の移住によって民族が構成され、それほど大きく変化することはなかった。
      したがって、北海道の各時代のすべてがアイヌの歴史である。といっても過言ではない。

      しかし、13世紀以降になって初めて土器形式ではなく、民族の文化によって名づけられた時代である。
      それは、彼らが唯一の他文化・オホーツク文化を吸収・融合し、クマ崇拝の精神文化・宗教を得て、北海道を支配したからでしょう。

仕掛け弓 マレック=サケマス獲りの道具マレクmarek. 杵と臼 ゴザを編む キビ ヒエ アワ クリ ヒシ クルミ
ユリ根と栗 ガマの茎で作った敷物 アイヌの祭祀具 ヌササンとは ヌササン(幣ぬさ) 山中のクマ送り
クマの骨 山中のクマ送り チャシ同一反復しています
ペコ
チャシ(砦とりで)見張り場 チプ丸木舟  イオマンテ(イヨマンテは間違い)はクマを送る祭りです
 って、よくわからないけど送ることが目的らしい。
 詳しく書くと問題ある