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  縄文を旅する3 北の縄文 北東北〜南北海道旅 06  2013.10.05(土) 是川遺跡 風張遺跡 埋蔵文化センター


  八戸市埋蔵文化センター是川縄文館 縄文時代晩期   青森県八戸市大字是川字横山1

設立目的 是川遺跡や風張1遺跡などを通して、 東北地方の優れた縄文文化を発信する施設・機関です。
交通 土日祝は八戸駅から直通バスが出て行きやすい。平日はタクシー(往復で\5000)、日に三本の路線バス
特徴的展示 多様な漆製品の出土物が大量に展示され、特に太刀形木製品や弓矢は、億単位で米国から買収に来たほどである。
とにかく大変すばらしい展示物に驚きました。是非、沢山の方に見に行っていただきたいと思います。
漆塗り太刀形木製品と弓 頬杖土偶 合掌土偶 漆塗りの亀ヶ岡式土器や木器 香炉 装身具等
興味深か
った所  個人発掘の大量の遺物が丁寧な保存。説明はガイドより博物館ボランティアが。丁寧な説明で親切な対応。
反省点 写真がうまく撮れていません。事前調査をもっと丁寧にしておくべきでした。

  ※館の照明は照明デザイナーによる演出的照明で、強烈なハイライトを作るため、展示物全体を見る学的な観察には不向きです。
   写真を撮ると、潰れたり、暗かったりで、あまりよく見えません。仕方ありませんのであしからず。
 





00是川縄文館
01漆塗り製品
02漆塗り土製品
05是川の美 是川遺跡
06土偶
10土器
11道具
12土製品
14香炉形土器
15皿


17風張の美 風張遺跡
16頬杖土偶
19土器
21是川中居遺跡の紹介
22漆文化
30合掌土偶
35編集後記
 


 00是川縄文館 
是川縄文館漆の赤と黒をモチーフにしたデザイン 館内の模様亀ヶ岡式土器皿に掘られた模様です 展示場入口中央の案内図をよく見てから行動しましょう 案内図これです レーザーによる光の演出亀ヶ岡模様が幻想的に異空間に入ったことを知らせます プロジェクターによるビデオ上映期待できる内容です
 
 01漆塗り製品   漆工芸は是川遺跡の生業です。低湿地の送り場から大量の植物性遺物が出土。
縄文の美辺りは博物館というより光のショーを見ている感じ。美しい! 木胎漆器 漆塗り注口土器 漆塗り壺形土器 籃胎漆器昔、漆塗籠はよく見ました。漆塗り編み笠は防水目的です。
木胎漆器漆塗りの長い〜櫛や木製腕輪、ヘアバンド、木製櫃など、単なる装飾ではなく、漆にはマナがあると考えたのではないか。 漆塗り弓中国では今もヒスイ(緑の石)は魔除けと信じられている。 漆塗り樹皮製容器身側板糸で縫い合わせています 漆塗り工芸品魔除け、精霊の力を身に付ける
漆塗り装身具 漆塗り櫛 漆塗り樹皮製容器身側漆には防腐効果があり、それはマナの力と考えたかもしれない。きっとこの木櫃の中に入れたものは腐りにくかったでしょう 漆塗り太刀
(太刀型木製品 重文本物)これらは是川縄文館の中心的展示物です
漆塗り弓と太刀
各地にレプリカが有りますが、これが本物です。

   この長〜い櫛は日本髪でま〜るく髪をカールさせるときに使うもの。曾祖母〜母の持ち物の中にあったことを思い出しました。
   当時の髪型は日本髪のような、丁度、このページの下の方にある頬杖土偶の髪型にそっくりです。頬杖土偶は女性ですね。


 02漆塗り土製品

   亀ヶ岡式土器
   それだけで華美華麗な器です。しかし、赤と黒の漆で見事に彩られた祭祀用具の前には引き立たないでしょう。
   だから、赤で彩色し、黒で模様を描いてますます華麗な祭祀具となったのでしょう。

   亀ヶ岡式土器はその形状もそうですが、実用土器ではなく全て祭祀具ですね。高価な器だったんでしょう。
   美しさをご堪能ください
土偶 アクセサリー 玉製品

  縄文草創期人のアクセサリーも縄文晩期の是川人も、なぜ、装身具に力があると考えたのか。台湾と日本のことしか知らないが、他地域の新石器人や
   ネアンデルタール人も、そして現在のアフリカ人も、ベンガラ赤のボディペイントや装身具が大好きのようです。

  装身具は、口琴がそうであるように、人類がアフリカを出るときから身に付けていた、いや、もっと前から身に付けていた習慣だったのかもしれない。
 
 05是川の美 是川遺跡 縄文晩期 

亀ヶ岡土器全盛の時代
完成された美
工夫されたデザインが沢山 計算された複雑な模様 美を高める工夫 不思議な精神世界

  06土偶
   一つの遺跡からこんなにたくさん出土するのは珍しい。
   全てが素晴らしく愛嬌のある、一つと同じもののない、よく考えた造形です。縄文人はとても個性が強かったのでしょう。

遮光器土偶の中が空洞 容器のような構造になっていたんですね。大変な驚きです。 宇宙服のようなゴワゴワの鹿皮のヤッケです。下着はアンギンですね 子供の様な無邪気さですね。 縄文にも巻毛がいた!? 土偶

  10土器
    全て亀ヶ岡式土器です。やはり運んできたのでしょうか。それとも、職人を連れてきて作らせたのでしょうか。
    亀ヶ岡の模倣土器というのはあるのでしょうか。
    亀ヶ岡式土器は洗練された美しい土器、美しい模様です。


  縄文後期晩期の抜歯の儀礼が、神秘的で神がかりな亀ヶ岡式注口土器とともに全国に広まったのなら、
  是川のマナの力を持った赤色漆塗り注口土器は、当時の人々にとっては、超強力な精霊の力を持った祭祀具だったでしょう。

  ですから、この注口土器から水を飲むということは、どれほど強い神の力をもらうことか。

  11道具  南北海道式磨り石と石皿は人々の渡来移住を表している。宝物ならともかく、日用生活具は人的移動によってのみもたらされる。
把手付磨石と脚付石皿南北海道式の石器 ヘラ状石器と異形石器使い道のわからない石器異形石器。昔こんな危険なナイフがあった 石匙 磨製石斧
    ヘラ状石器
石鏃と石錐 信仰の道具石版、岩板高度な規則性のある模様が素晴らしい

  12土製品  使用目的もわからないものが多い。
イモガイ状土製品大切にされた重要な土製品。が、用途不明 スタンプや棒状土製品はヨーロッパの印章か、ペイント用具か。 箆型木製品 箆型木製品楽器かと目される謎の木器。小樽博物館にもう一本ある 石剣・石棒肝心な所でピンボケ写真て、恥ずかしい 埋葬用ミニチュア土器

  14香炉形土器
   中部地方では出土はわずかだったが、亀ヶ岡式のこの土器は、北に来ればくるほど豊富に出土している。当然だが。(笑)
   使用目的不明だが、妙に香炉で通っている。(笑)
   漆塗り香炉形土器がないのは、その必要がなかったのではないか。または、それほど、神秘的で高度に優れたものだったのではないか。


  15
   当時も皿を伏せて置いたのか。底に丁寧な縄文世界の宇宙のような模様が掘られている。機械堀のようにためらわない正確な線である。
   所有者の区別を必要としたのか、全て文様が違う。


  17風張の美  風張遺跡 縄文時代後期後半3500年前。この文化が是川遺跡に引き継がれた。

風張の美。口縁部の波形土器 突起付土器・土器装飾の割付 祈りの土偶と小型土製品文化の繋がっていないところでも祈りのポーズは手を合わす。誉めるときには手を叩く。
人類の根源的な本能だろうか。
頬杖土偶と土偶 不思議土製品

  16頬杖土偶
    この髪形と仕草は女性なのか 女性は顔に入れ墨をしなかったのか。
   福島県上岡遺跡縄文後期出土の「腕を組む土偶」によく似ている。幼稚な模倣で、こんな形になったのではないかと思うほどだ。

てのひらが妙な所についています。 見事な造形力の縄文人にはへんです。 衣服のつなぎ目が現代と同じです。 背中の模様は何でしょう この土偶は自家製?ただの粘土の塊です

  19土器
   これらの土器も亀ヶ岡式なのか地元の大木式なのか、混じっているのか。
   全て現代に通じる美しさ。高度に完成した土器です。 重文級のものが混じっています。

   高度な技術の透かし彫りの香炉形土器は、同時代の山梨県金生遺跡の縄文後期晩期遺跡出土の「金生遺跡 中空土偶」とよく似ている。


  20石器とアクセサリー
石器北海道形石器が見られない
是川遺跡には北海道形の石器があった。
北海道から人が南下するのはもっと後のようです。
箆・異形石器見たことのないヘラ・異形石器・石鏃です 鐸・スタンプ・分銅形土製品スタンプはやはり衣類や体にペイントしたのしょうか 不思議な製品が多いあまりみたことない 完成品を入手したのでしょ

  21是川中居遺跡の紹介 低湿地の捨て場から大量の貴重な遺物が出土したことから大変有名になりました。

是川中居遺跡 遺跡全景 捨て場 台地を掘る配石墓は貴族権力者。土坑は庶民。奴隷はそれらもない。と考える学者もいる。
ここでも人口に比して墓の数が少ない。身分差はあった。
送り場。ゴミでない証拠ゴミなら燃料にもするが投げ捨てるのは霊送りですね 南の生活道具 こんなに細い柄は、しなやかな木であっても折れないのかな 漆工芸の道具
漆塗り弓、ヤス軸柄、堀棒精緻な加工を施した道具類

  22漆文化
   八戸市立埋蔵文化財センターでは、漆文化の解明のために国際的な研究体制を構築しました。
   大変大きな反響と学問的成果も上がっています。

館内パネル(整理) ジャパンロード調査
漆文化調査状況
復元された漆製品 籃胎漆器・木胎漆器 漆塗り弓 現代のウルシ採取具
同じものが石器で 有ったのでしょう 漆工芸製作の工程 籃胎漆器のもと 漆漉しのアンギン編み 漆塗り木製品

  30合掌土偶
    住居内から見つかる土偶は信仰の対象・礼拝物だったのかもしれません。
    太い眉に大きく高い鼻。古モンゴロイドの顔立ち。
    登頂で髪をまとめるのは男性の髪型。頭髪の中の丸い穴にはかんざしが刺してあったことでしよう。

    頬杖土偶とは全く違う衣服の仕立て。肩や首にパットが入った戦闘仕様。
    手にはリストバンド。背中から見ると古代の革製の鎧。戦いに出る前に祈った姿でしょうか。
    顔にはペイントか入れ墨。唇は激しく傷付けられた儀礼の痕跡。

    これは女性像だと説明されたが、誰がどう見ても男性。その証拠に股間に立派な男性器が表現されている。

出土した竪穴住居 礼拝物置き場の方向からの出土状況 国宝合掌土偶 肩・首にプロテクター 腕にリストバンド手甲脚絆の装備です
革製の鎧を着ている
股間に巨大な男性器  顔の入れ墨や、唇の切れ込みは勇者のしるし。

 戦士の土偶って感じるのは私だけ?
 胸元から股間にかけての穴は、やはり、ボタンホールなのだろうか。  エスキモーとは全く違う民族。古モンゴロイドは、アイヌ民族などの祖先だろうか。

  尖石縄文館の土偶でも、女性器が丸見えでした。やはりこの時代、排泄が大切で、口が出ているように、外性器も出したままで、
  排泄を楽にしていたのでしょう。 それは、ものの考え方と、堅い衣服が原因でしょう。

  この時代は、産めよ増やせよの時代でしたから。幼児期の死亡率が高く、多産でなければ後継者ができない。
  できなければ、飢え死にするしかなかったからだ。

 35編集後記
ストーンサークルの考察 その後その後も環状列石は作られ続けたという。 日時計状石組の大きさ 是川縄文館のマーク このマークですね
老人会が即売をしていた食用菊も格安。県民ショーで有名。本当に食べるんですね。 2013年は高温乾燥豪雨で西日本ではキュウリ一本がこの値段でした。キャベツは3倍くらいの値段でした。 餅は米粉を丸めて蒸したもの。団子は湯でたもの。東北は沖縄同様餅はつかない。 ・食用菊は安いんですね。

・高温期の縄文時代は2013年より苛烈な気候環境。

西日本は高温乾燥で住みにくく
東日本は温暖湿潤で作物も採れ、住み易かった。

うなづけます。
・県民ショーでは、
餅つき文化のないことをまだ放送していない。

是非、投稿してください。