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 日月潭と国道21号線
                                                     2011.07.22〜23旅行第2〜3日目
      私の台湾旅行はここ日月潭に来ることが目的でした。

      国道(省道)21号線(新中横公路)(台21線)は日月潭と阿里山を結ぶ便利で美しい景色の山岳道路です。
                  

 九族文化村から日月潭へ                                   2011.07.22旅行第2日目
          九族文化村からロープウェイで山稜を越えると日月潭。その湖面の海抜高度は九族文化村の観山楼と同じ。
青年活動センターロープウェイの終点であり、宿泊施設であり、レンタサイクルから レストランやもしもの医療施設まである日月潭観光の便利な中心施設です。
青年活動センター
049-285-0070
Fax049-285-0037
宿泊料金s,t 1800元
若い人が多いのは便利で安価で安心の宿泊施設があるからですね。 しかも、 ここにはボランティアの医療チームが駐在しています。 医師は日本から派遣された人と見まごうほど日本語が大変堪能でした。
 リゾートホテル
  儷山林哲園會館  住所 投県魚池郷日月村水秀街31號
      日本から日月潭でホテルを探すと、こんな高級リゾートホテルしか予約できません。近隣に安いホテルがいっぱいあるのにね。
 
      九族文化村からロープウェイで日月潭に来ると 徳化社 (地名)別名 伊達邵 が宿泊と観光には便利です。
      古くからある大きな土産物街です。
     
儷山林哲園會館台中の駅前ホテルが粗末だったので、バスタブがあってよかったです。 商店街のご老人に宿を聞かれてここというと、いいホテルですよと。権威があるようです ただ、湖に突き出しているので湿度が高く、老朽化が進んでいるようです。 フロントにあったガラス製の柿の風鎮。台湾でも柿が採れるそうです。果物屋で売っているそう。 杵の形状が特殊で用途で変わると知りました。 レイクビューの部屋は高額だけれど湖を見に来たのだから予約しました。
蘭の花弁で。この花文字凄く高くつくと思います。 部屋からの眺望レイクビュー18000円 美しい風景は
日月潭の夕日
阿里山の朝日
期待していましたが、この日の夕日は雨雲に消えました。 全館ひのき作り。ガラス張りは地下一階二階の食堂。中華料理だけ。 私は和食しか食べられない。白飯だけ買ってふりかけで夕食

  伊達邵老街    ゴミゴミしたところかと思ってましたがとても綺麗で清潔な、日本人好みの商店街でした。
  (徳化社老街)  店の人々はとても親切で丁寧でした。もちろん商売も上手でしたが、さらっとした客対応でした。
             さすがに台湾一の観光地で客慣れした、それでいて人の良さを失わない素晴らしい人達でした。
             これはどこの店でも同じでした。 日本語もよく通じました。
伊達邵(イタサオ)赤い色の衣料品は民芸品の織物を仕立てた民族衣装です。 夜市とか、台北市内とかもっとゴミゴミしていますがここはとても綺麗 マンゴーなど果物は特に安くて沢山買って食べました。美味。 猪肉の串焼きですか。エスニックな香りの食べ物が沢山あった。 原住民の土産物を買ってあげたいけれど使用目的が見当たらない。
民族衣装の研究にはいいですね。 この木彫は店のディスプレイでしょうね。 興味深い民芸品が山ほど 自宅が広けりゃあちこちに掛けて眺めたい 藻玉(modama)は西表のジャングルでも 芸術性の高い見事な彫刻ですね。
←鳥の尾羽の頭飾りはルカイ族の貴族の印の夫婦のお店。日本語完璧。↑民芸品にも違いがある 邵族美食以前のキョンや鹿肉料理等は希少で禁止。
奇力魚(総統魚)がメイン
紅茶紅茶はイギリス式でなく台湾式の飲み方です。最初はびっくり レストラン木彫が素晴らしいが入れなかった。大陸中国人団体専門 漢人や大陸系の進出がここでも原住民を圧迫しています。
中南米の古代文化の石彫にも似てる 鮮魚餅って魚肉饅頭かな 日月潭は北側の魚池郷の一部となってます。 小米酒(アワ)アワは焼畑の産物 百花雪蓮霜清涼感のある塗り薬
 
 霧の日月潭                                                  2011.07.23旅行第3日目
         日月潭の朝霧は有名です。高山と周囲の盆地、広大な湖。
         流れる霧は幻想的です。

           日月潭以北の魚池郷や埔里鎮は地殻変動によって出来た湖が沢山あったところです。
           地形図を見ればこの辺りの盆地は全て河川からの堆積物で干上がった湖です。

           魚池頭社盆地(日月潭の南西800m)は泥炭層地帯ですがこれも古頭社湖の堆積物です。
           日本では長野県松本盆地がそれにあたり、諏訪湖が残っている湖です。

           話は違いますが、埔里鎮は地形の関係で雨が大変少ないところだそうです。
日月潭は海抜 748m、
水深 27m
総貯水量14000万立米
早朝の日月潭 霧の日月潭暫くすると霧がかかり始めた。 霧は北の埔里鎮方面の魚池郷から大変な速さで流れ込み始めました。 みるみるうちに対岸の水社は霧に消えてしまいました。
突然の水音。 優雅に水泳 邵族のご婦人

 遊覧船
      徳化社(伊達邵)からと水社から出ています。
      私は徳化社から乗船しました。乗船券売りのおばさんが沢山います。
      何故か定価より安くしてくれるのが不思議です。
徳化社碼頭(埠頭) 外国人向けホテルは少ないけれど、ホテルは沢山あったんですね。 文武廟文神 孔子と武神 関羽と岳飛を祀る廟。 ↑夕日絶景の展望台 自転車で行く
慈恩塔蒋介石が実母の供養に見晴らし最高
四角吊網漁筏日本的には四つ手網付きハウスボート
玄光寺埠頭 玄光寺参道西遊記で有名な唐の高僧 玄奘三蔵の遺骨を占領時代の日本が持ち去り 玄光寺戦後返還されたのでこのお寺を建立した。曰く付きの寺。 近くに玄奘寺が建立された。
拉 魯 島ラル島邵族は元々日月潭に浮かぶラル島に住んでいましたが電力開発のために濁水系から取水し、水位上昇で周辺の湖岸に移住しました。 台湾原住民の中で最も少人数の原因は狭い居住域と限られた資源しか利用できなかったからではないでしょうか。やはり他部族の襲撃を恐れたのでしょうか。 ラル島対岸への移住以降ラル島は邵族の聖地となり、儀式を行っていた。
1999年の集集大地震によって島は大きく崩れ
ラル島現在は船舶の航行による波によってさえ削られてしまう状態になり、周囲に保護用筏が巡らされている。 一泊3〜5万円の高級リゾートホテル。しかし、湖畔観光と移動にはマイカーが必需品だ。乗り付ける車はやはり、高級車でないとね。(笑) 九族文化村と日月潭は、多様な年齢層を集客していますが、特に、婚前のカップルやグループなど、夏休みを楽しむ大学生が多い
水社水社ビジターセンターやバスターミナル、レストランや商店街。ホテルなど集中 文武廟 四角吊網漁筏ここでレストラン営業するのは違法ですが、多いそうです。 徳化社碼頭(埠頭)  偶然の写真ですが、アマゾネスみたいな台湾女性。白人みたいな凄い体格の女性が沢山いました。

 日月潭周遊
         今日の予定は阿里山へ行くこと。昨夜予約したタクシードライバーが緊張の面持ちでやって来た。
        湖畔の観光スポットを回ってくれと言うと孔雀園と文武廟をという。見る所そんなに少なかったかな。
         ま、いいや、阿里山までは長丁場だからしかたない。  
青年活動中心 ロープウェイ駅 孔雀園
入園無料ですが、蒋介石が見所をと思って作った施設 文武廟世界中にある文武廟ここでは孔子と関羽と岳飛を奉じる。出世の神様? 廟は日本語では墓ですが、どうも中国文化では日本の神社に当たるようです。 ここは日月潭方向を向いて写真を撮ると最高でした。
彫刻や建築は大変素晴らしいものです。
←盲聾者のパフォーマー。五百元あげると。なんと目を開けて握手求めたよ。
(笑)
レリーフの素晴らしさ。日本ではあまり見ない。
水社湖周辺では大きな街です。湖畔にはあちこちに小学校もあります。 この付近には旅館やホテル・民宿も沢山あり、日月潭観光の一大中心地です。 水社日月潭ビジターセンター 途中でサオ族の村を通り過ぎましたが、写真を撮る暇がありませんでした。 今日は阿里山までの長道中です。心なしか運転手さんは焦っているように感じます。
 台湾 国道21号線を行く                                                 2011.07.23旅行第3日目

             日月潭と阿里山を結ぶ標高2000mの山岳道路です。
            この道路を使わない場合、日月潭→台中→嘉義→阿里山と、コの字型に迂回しなければなりません。
            とても便利な道路ですが、高所の山岳ドライブは、信州の山岳地帯同様かそれ以上の危険地帯でもあります。
             そういえば、紀伊山地の奈良県和歌山県の山岳道路は雨天やその翌日の走行は自殺行為と聞いています。

                  タクシー料金は4000元 (約13000円ただし交渉制。メーターは倒さない)
                  所要時間は約4時間 途中ほぼ何もなし。トイレやレストランもなし。

             熱帯地方で寒帯の風景を眺められるとあって人気のコースです。
            長野県の山岳地帯も土砂崩れが激しくこれから展開される光景と似ていますが、台湾ははるかに大規模です。
            
日月潭を出るとすぐに大きな河川に遭遇。山中なのにこの広さに驚愕 すぐに気づきました。ここは広大な断層帯の真ん中であり、 断層破砕帯のもろく崩れやすい地質が延々と続いている。 水里郷ここは延々と伸び陶芸釜蛇釜で有名です。 台湾にこれほど大きな断層が走っているとは想像していませんでした。 葡萄農家地元の人との接触を求めて葡萄を買うことに。
日本でいう葡萄狩り形式も出来るようでした。変わったハサミですね。 一房がこれ。農業指導が必要か?崩壊しやすい不安定な土壌。営農に不向きな土地でよく努力してます。 ここのご主人がなんとケース一つ40元(150円)というので丁重にお断りして3房頂いて40元置いてきました。 大多数の農家は檳榔を植え、数年後に採集業者に実を売ります。不労所得を得る人に比べて葡萄農家はまじめ。 道端の食堂。通訳さんが昼食をと入ったが、テーブルの上に猫が寝いたので食べずに出てきました。 中央右の山塊。左正面の山も本当に変な形。そしてこの巨大な氾濫原。どこまでも続く巨大な断層帯
ここも少数民族の地。何族だったか。ブヌン族かも。 日本で放送された「深層崩壊が日本を襲う」や、以前の集集大地震の番組などを思い出した。衝撃でした。 長野県でも山岳地帯では同様の土砂崩壊が知られていますが、台湾のそれは規模が全く違っています。 ←↓和社村ここから山岳道路走行になります。20km程走行にもかかわらず高度差30m高 流出した土砂で河原がいっぱいに。川底を掘らないとこの道路が流失します。
小学校跡日本では考えられないほど頑丈に作られた小学校。 恐怖の山津波深層崩壊で流されたが、よい工事によって形をとどめ被害は最小か。 岩盤で無く、このような礫や土砂が4000mもの高さまで押し上げられ、 浸食によって永遠に崩れ続けるという賽の河原のような虚しさ。 嘗ての道路の跡です。恐ろしいですね。あんなに簡単に潰されるんです。 この土砂の量。この道路は次回には別の場所になってるでしょう。
高度が上がり始めると秋の風景か、温帯の秋口の風景になりました。 一気に2000m付近まで高度を上げました。↑雲に届きそうです
←斜度を見て下さい。
台湾は台風とその後大雨が続きニュースでは21号は通行止め。飛行機の新聞でも同じでした。
激しい雨と急峻な山。 先程同じ落石除けが 玩具同様に崩壊 自然の厳しさと 山岳民族の生活の 苦しさを感じた。
写真は随分間引いて掲載しています。
途中で沢山の道路の復旧工事や
崩落したぞっとするような光景を見ました。 多雨の台湾での山岳ドライブの危険を承知でこのルートを選びました。 確かに交通量は少なかったですが数台の自家用車とすれ違いました。 日月潭→台中→ 嘉義→阿里山の移動時間と費用を考えるとはるかに経済的で珍しい風景を見られます。
 この少し前に阿里山鉄道で大陸からの中国人が事故を起こし運休していました。
 阿里山森林鉄道もいいですね。
 熱帯の島で北海道のような気候を体験し、山岳ドライブの楽しさをも体験できるのは本当に素晴らしいと思いました。  この旅で特に印象深く学んだこと

 九族文化村を見学して台湾や日本の古代人について興味を持ちました。

 また、国道21号線を縦走して台湾の地質や地形と気候に興味を抱きました。
 今回の台湾旅行は本当に有意義で勉強になりました。同じコースをもう一度廻っても興味は尽きないでしよう。
 しかし、台湾東部南部には素晴らしい原住民の文化遺跡があります。是非行ってみたいと思います。
 写真はなかったですがタクシードライバーは埔里在住の少数民族の男性でした。
 昼食を誘うと道教だから雑穀料理しか食べられないと言うことでした。
 台湾中国には色んな宗教があるんだと思いました。
 日本で13000円のタクシー代は値打ちがないが
 台湾では高価値。
 ドライバーは、早朝から家に帰り着く深夜まで崩落の危険性のある山道を往復走行。
 それを僅かな料金でしてもらえるのは大変ありがたいことだと思いました。
 素晴らしい旅行が出来たことに感謝します。