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大島紬村                                              文と写真 まさと
         奄美大島の伝統的な産業は今も昔もの生産です。
        かつては農業生産の困難なこの島の重要な租税として扱われてきました。
        ここ大島紬村は、伝統的なデザインの紬(つむぎ)に新しい化学染料と、
        現代的な図案を取り入れて生産しています。

         山の中腹にあるこの施設は、とても観光施設としては成り立たないだろうと想像しましたが、
        実は元々大島紬の織り元がPRのために見学コースを設けたもので、
        生産工程がよく理解され、また、その良さをアッピールするためのものです。

        このような織り元が作る施設は島内に多数あり、ほとんどが土産物の販売で観光客を招き入れ
        併せて店内に飾ってある紬製品を見知ってもらったり、自由に織り場を見学できるようにして
        製品の販売促進をしているようです。(でも決して紬を買えなどとは言われません。ご安心を)
私が訪れたときは閉園 間近で、見学はとても 無理と思ったのですが、
ガイド付きで丁寧に 案内してもらいました。 鉄分を含んだ泥田です 布海苔(ふのり)を混ぜて
鉄分を吸着しやすくします。作業終了後でしたが 私のためにわざわざ実演してくださいました。 空気にさらして酸化鉄の色を発色させます。 下地の色は車輪梅シャリンバイ)という木の幹を
発色剤の石灰と共に大釜で煮て絹糸を染めます。 各段階の色糸を組み合わせて使います。 ルリカケスが遊びに 来ました。私のカメラでは
うまく撮れませんでした。 最近の柄の大島紬 何人もの職人さんが私の 為にスタンバイして実演して頂きました。多謝!
染めのために縛った糸をほどいています。 横糸を作っているところです。 更に最近の化学染料で色を差して 現代人好みの多彩色にしていきます。
この横糸を この縦糸に一本ずつ きちんと合わせて織ると 大島紬の完成です。
縦糸が乾かしてあります 見事に図案通りに染め分けられ並べられた縦糸
織りの最中
何事も機械化された現代に、昔ながらの織機で 生産される製品が、今も日本の伝統産業を 支えているんですね。
改めて知りました。
手織り製品が高価なはずですね。

この次に、完成品の反物や、
 大島紬で作った、着物、スーツや女性用ブラウスなどの展示コーナーがありましたが、撮影禁止でした。
 かつて京都室町の和服問屋の若主人がどこにも売っていない生地の素晴らしいスーツを着ていたのを
 思い出し、それが、このような製品から仕立てられていたことを初めて知りました。

 て言うことは、一着いったいいくらするスーツだったんでしょう、、、、^^;;
紬の加工品が結構手頃な値段でありました。 って、それなりの値段で。ただし、 これはあくまで
お土産です。
大島観光で施設設備や、
客あしらいが丁寧で、
最も充実していて
楽しいと思えるのは、
やはり、大島紬ではないかと思いました。